待機しているダグとライカ、自分の心臓の音がうるさい。

「……」
「……」

 手が小刻みに震える。

「落ち着け。指示をしっかりと聞いていれば心配する事は無い。緊張する必要は無い」

 ベリルは優しい口調でささやく。

「う、うん」
「そうだよな……」

 緊張を隠せない2人の頭を引き寄せて、コツンと自分の頭にくっつけた。

「周りばかりに気を取られるな。無理に撃たなくてもいい、仲間から離れないようにする事を重点に置くんだ」

 ベリルの落ち着いた声と、その笑顔でダグとライカはホッとした。