車の中で夜を明かす3人。

“コンコンコン”

 ふいに、ベリル側のドアのガラスにノック音。

「!」

 覗くとそれは泉だった。ライカとダグラスを起こさないように静かに車から出る。

「どうした」
「いや、ちょっとな……」

 言い出しにくそうにしている泉の言葉を、ベリルは星を見つめて待っていた。

「あのよ……あの2人。正直、お前の目から見て……どうなんだ?」

「どういう意味だ」

「心強い仲間が増えるのは願ってもない事なんだが。中途半端な奴だと……さ」

 泉は、最後の言葉を濁した。それにベリルは小さく溜息を漏らす。

「素質がなければ側に置いたりはせん」
「それを聞いて安心した」