細かい作戦を打ち合わせしたベリルたちは、遂行の日時を二日後の深夜1時とした。

 公会堂のある町は、数年前に住民が他の街に移転し誰もいない。派手にやれるというものだ。

 互いに武器を確認しあい、ベリルが発する。

「今回は殲滅戦と思ってくれていい」
「!」

 それに、一同はざわついた。

「無理に相手の急所を外す必要は無いという事だ。何か不満な点があれば、いつでも連絡してくれ」

 言って、基地を後にした。

 アタックポイントは、ここから数百キロ離れた町だ。今日中に移動を終え、数キロ離れた地点で待機する。

 移動中も、ライカは色んなデータを1人ぶつぶつ言いながら見つめていた。

 これが、彼の覚え方なのだろう。正直、ダグラスが驚くほどライカの上達振りは凄かった。

 人とは、こんなに変われるものなのか……ダグラスは感嘆した。

 ライカが見ているデータはベリルが彼のために作成したもので、彼が覚えやすいように書かれている。

 そう、彼がいつか変わるであろうとベリルはすでに彼用のテータを作成していたのだ。

 むしろ、そっちの方が感心するよ……ダグラスはベリルを見てそう思った。