ベリルたちは空路で現地へ飛んだ。

「……」

 怪訝な顔をしているライカに、ベリルは眉をひそめる。

「どうした」
「ファーストクラスなんて初めて乗った」

 もの凄く高いんじゃ……

「持ってる者は使わねば経済は回らん」
「ベリルは金持ちだもんね~」とダグラス。

「正当な金額をもらっているだけだ」

 確かに彼が特別高額という訳ではない。依頼数が多いというだけである。

 もちろん依頼主の中には高額を払う者もいるし、相手を見て金額を決める事もある。

「っていうか……」
「なんだ」

 ベリルのバッグをライカは見つめた。

「よく武器を機内に持ち込めたよな……」
「この航空会社は馴染みだ」

 初めは隠し持っていたがその時に飛行機がハイジャックされ、それをベリルが助けた事から、彼は特別扱いとなった。

 そうして、彼はこつこつと顔を広げているのだ。