「!」

 ライカはベリルから荷物を受け取る。

 いつもならベリルから渡さなければ何もしなかったのに、自分から荷物をすすんで取りに来た。

 車に乗り込むと、ライカはすぐにバッグの中を探り出す。

 そして、武器を1つ1つ取り出して何やらぶつぶつと独り言を言っていた。

「ライカ」
「何?」

 ベリルは、そんなライカに数枚の紙を手渡した。

「アンデルセンとよく組む奴らだ。覚えろ」
「15人?」

 仲間は30人近くいる。パーティ戦に慣れていないライカには、敵の顔を覚えてもらう方が味方撃ちを防げる。

 ライカはすぐに記憶を始めた。

「僕は覚えなくていいの?」
「お前は、ライカの後で見せてもらえ」

 ダグラスは、それに怪訝な表情を浮かべた。

 ライカの後って……そんなの、いつ回ってくるか解らないじゃないか。

 しかし、

「はい、ダグ」
「え……!?」

 まだ10分くらいしか経ってないよ!? 驚くダグラスに、ベリルは小さく笑った。