「……」

 ライカは、泉をじっと見つめた。

「俺の顔に何かついてるか?」

 泉が笑いながら訊くと、ライカは怪訝な表情を浮かべて問いかける。

「東洋人……だよな」
「日本人だ」

 そんな緊迫したような会話に、ダグラスが割って入った。

「まだベリル狙ってるの?」
「へっ……?」

 ライカが目を丸くして泉とダグラスを交互に見やる。

「お前らがいるから、当分は大人しくしてるよ」

「!?」

 ダグの言葉は本当なのか!? ライカは開いた口がふさがらなかった。

「珍しい人種だな……」
「お前が相手でもいいぞ」

「!?」

 ニヤリとされて、ライカは一瞬ぞわっとした。

 こんな奴に狙われたベリルも可哀想に……ライカはしみじみと思った。