3日後、ベリルはリアンナの家に向かう。

 リアンナは、頼まれていたデータを手渡した。十数枚の紙と、何かのデータが入ったSDカード。

 ノートパソコンを取り出し、カードを差し入れる。

「衛星写真?」

「誘拐された人間が監禁されている場所だろう」

 それにリアンナは頷く。

「それは、父が遂行前に集めていた資料です」

 その中に、数人の男が映った画像があった。

「! こいつ……」

 ライカが、そのうちの1人に反応する。

「知っている人物か?」とベリル。

 ライカはおぼろげながらの声で、画像に指を差し応えた。

「この右端の男。確か、アンデルセンっていう奴だ」

「……」

 聞いて、ベリルは目をこらす。

「!」

 ベリルはすぐさま立ち上がると、ライカの背中をバン! と叩いた。

「よくやった」

 そして外に出る。

「……」

 ライカは、肩に手を置いて笑顔を見せた。