「‥‥ん」

頭がグワーっとするし、目が開かない。

「‥怜ちゃん」

優しいけど低い声。
さっきの奴とは違うみたいだけど。

「‥だ、れ?」

視界がぼやける、やっとピントが合って来た。

綺麗な顔‥て、近っ!

「うわっ!」

《ガッターン!》

派手な音と共に、ソファーベットみたいな所から落ちる。

いたた‥

「大丈夫?」

「え、ぁ‥はい」

ひょいと担がれて座らされる。

てか、見た事あるような‥‥

「川神先輩?」

「‥っ!」

ちょっとびっくりした顔をするが、直ぐにニッコリと笑う。

笑顔が眩しいなぁ‥

「俺の名前知っててくれたんだね」

「最近知りましたっ」

思わず口にしてしまった、若干苦笑いになってる。

「俺は、知ってたよ」

「えっ?」

「怜ちゃんの事」

一緒フリーズしてしまった、ときめいたのも事実なんだけどさ

何で知ってるの?