「じゃあホームルーム始めるぞー」

「はーい」

脳天気な優の声だけが響く静かな教室―

かばおの話なんて、スルーで良いや。

「‥って事だから、以後なにかあった場合担任に言うように!以上でホームルームおわり!」

ん?今なんか重要な事話してた感じ?

「お前気をつけろよ?」

「な、なにが?全くカバオの話聞いてなかった」

優は深いため息をつくと、私の頭をボスボスと荒々しく撫でる。

なんだよーと思いつつ、席に座ったまま上を向く。

「お前、無意識だからこえーよな」

「はぁ?何だしお前!」

「ってぇ!」

とりあえず腹を一発殴っといてやった

意味深な奴。

「最近剣道部の奴らが、ショートの女子を取っ捕まえてるらしい」

「荒々しいナンパね、嫌いじゃないけど?」

「そーゆー問題じゃねぇんだよ、分かった?」

いつもの優じゃないな、なんか目が怖い。

なんだったんだろう?