風が吹き、木々の間を通り抜け、花びらを地面へ落として行く。木々と一緒に女の子の短い髪も揺れる。
「そうだ、道さん。少し歩こうよ」
 そう言って女の子は僕の右手を自分の左手で握り、僕に笑顔を向ける。