「えっと、折角の機会ですし。
優空ちゃん、行きませんか?」

「え?あ、私は…」

「優空は行くよ。嘉壱の撮影なんだから。」

「えっ?」

嘉壱君の撮影なの?

そんなの勿論行きたい。

………はずなのに、胸がモヤモヤしてる。

まだ、嘉壱君と仲直りしてないから?

『……ってなかったら………』

さっきの山崎君との会話が頭に流れる。

今の私、胸に鉛が埋まってる。

取って。誰でもいいから、この鉛を取ってよ……。

「流石華月だな。
まぁ普通、『この学校』、『撮影』、『お前達3人』で連想出来るのは安藤の撮影ぐらいだが。」