雷鳴の夜

その瞬間、ヴィクターの拳は落雷そのものとなった。

爆発。

破壊。

そして崩壊。

凄まじい威力を秘めた彼の拳は、10型はおろか、この部屋の床までも打ち砕く。

床の崩落と共に、私達は転落し、その先には。

「っぷあっ!水!?」

とても泳ぐ事すらできないほどの濁流が待ち構えていた。

地下病棟の、更に地下を流れる下水道。

ここ数日の雷雨によって増水し、荒れ狂う鉄砲水となった下水道の濁流が、私とヴィクターを飲み込んだ!