雷鳴の夜

そのまま、まるで人形でも振り回すように。

「おらぁっ!」

ヴィクターは10型の巨体を左右に振り回し、何度も何度も壁に、床に叩きつける!

叩きつけられる度に崩れる壁や床。

衝撃で部屋全体が揺れ、今にも地下そのものが崩落するのではないか。

それ程の力だった。

…十回も叩きつけられるうちに、10型の体はぐったりとする。

まさに圧倒的。

ヴィクターと10型の力関係は完全に逆転していた。

「完全に起動して出力が最大まで出せるようになれば、てめぇ如き旧型なんざ物の数じゃねぇんだよ」

ボロクズと化した10型を床に投げ落とし、ヴィクターはニヤリと笑った。