雷鳴の夜

「何やってんだ!」

間髪入れず、私の身を飛び越えて躍動する人影。

「早く逃げやがれ!みっともなく床に転がってんじゃねぇ!」

咄嗟に10型に組み付いたヴィクターが、私を庇っていた。

やっと獲物にありつける。

そう思った矢先の邪魔者に、10型はまたも不明瞭な咆哮を上げる。

力任せにヴィクターを引き剥がし、振り解こうとする10型。

しかしヴィクターも人造人間だ。

そう簡単に放さない。

10型に組み付いたまま、必死で動きを制している。

「俺でも長くは押さえてられねぇんだ!シャキシャキ動きやがれ!」