雷鳴の夜

ふと、ヴィクターの声に緊迫感がこもっている事に気づいた。

「ヴィクター?」

「しっ」

彼は口の前で人差し指を立てる。

言われるままに声を殺す私。

…地下病棟は相変わらずの暗闇と静寂に包まれている。

しかしその静寂の中、微かに。

ずぢゃり。

聞き覚えのある足音が聞こえた。