雷鳴の夜

八坂瞳。

その名前に私は釘付けになる。

「どうした?」

私の顔を覗き込むヴィクター。

「この名前…」

私はワナワナと震えながら告げた。

「先輩の名前だ…」

そう。

ナースステーションで共に夜勤をしていた、私の看護師の先輩。

彼女の名前がこの名簿に記されていたのだ。

「…そうか」

ヴィクターが視線を落とす。

「なら、多分ソイツがあんたをこの地下病棟に閉じ込めた犯人だ…恐らくは機関の監視役だろうな」