「コラ〜ッ!乙葉起きろ〜!」 「うわぁ!!」 けたたましい声に反応してバチッと目を開くと、目の前にはエプロン姿の凌ちゃんがお玉を片手に仁王立ちしてた。 「今日から学校だろ?」 「……うん…」 「素直でよろしい」 ベッドからむくりと起きたあたしの頭を満足げにがしがし撫でると、凌ちゃんは鼻歌を歌いながら部屋から出て行った。 「学校、か……」 まだ寝ぼけたままの頭を冷やすため、あたしはシャワーへ向かった。 さっき出て行った凌ちゃんは、家の隣の部屋に一人暮らしをしている。 `