俺が値踏みしているのに気づいたのか、男はさらに畳み掛けるように言葉を続けた。
「君なら、伝説のホストになれるかもしれない。
名刺を渡しとくから、興味があるなら連絡くれないかな?
それか、同じ学校に社長の娘が居るから、そこに直接聞いてくれてもいい。
裏に名前書いとくな……」
言いながら、男は素早く名刺の裏に何か書き込んでいる。
俺は無言でその様子を見ながら、どこかで聞いた話だと思った。
ホスト、社長の娘……?
「はい、コレね」
そして男は、名刺とともになぜか弁当箱も差し出している。
「どうせ、その様子じゃ朝メシ抜きだろ?
ちょうど一人分の弁当も作ってたんだ。これ食ったら球技大会に行けよ」
甘い顔に優しい笑みを浮かべて、俺の手に無理矢理弁当箱を握らせると、男は去って行った。
いや、逆に朝メシ食ったからこんなになってんだけど……?
結局、何も言い返せないまま、手元に残ったその2つを、俺はぼんやり見下ろしていた。
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