「おおっとぉ…!」
自販機で買った6本の缶ジュースをどう持とうかあたしが悪戦苦闘していると、急に左腕に挟んでいた2本が取り上げられた。
「えっ……」
「買い出し係?大変そうだから、半分持つよ……」
そこには、爽やかに笑う向井君が居て。
「悪いよ。大丈夫。なんとか持てるから…」
返してもらおうとした矢先、右腕に抱えていた1本が、鈍い音を立ててアスファルトに転がった。
………げっ!
しかも炭酸だし。
あたしが拾うより先に、それに向井君が手を伸ばす。
「ほらね、言ったでしょ。まだ買うの?残り持つよ」
「ごめん、ありがとう」
あまりに屈託なく言われるから、断るのも悪い気がして、結局最後に買った自分のお茶まで向井君が自販機から取り出して持ってくれた。
「これが最後?」
「うん……」
「ちょっと待ってて。俺も買うから」
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