「友達と約束しちゃって…」 「どんな?」 あたしの髪をくるくる指に巻き付けながら、その人はさらにぐっと顔を寄せた。 色素の薄い茶色の瞳が、興味深げにキラリと光ったように見える。 「ラ、ラブホ写真っ…」 その視線に耐えられず、あたしは向こうの木々の間に垣間見える、ラブホの明かりに視線を走らせた。 「撮ってきてって友達に言われて……」 「それであの男と一緒に…?」 「うん…。事情を話して、写メだけ撮ったら帰らせてもらおうと思ってたんだけど…」 `