キーンコーンカーンコーン…-−− その時、ちょうど鳴り始めた授業終了を告げるチャイム。 その音を聞きながら、あたしはなぜか半ばやけくそな気分になっていた。 ええいっ!女は度胸よ! 毎回やられっ放じゃなんか悔しい! 「だからこういう理由…!」 チュッ−− 目の前の唇に軽く触れるようなキスをして、その場から一目散に逃げ出した。 きゃあああ!!! 階段を飛ぶように駆け降りていくあたしの後ろから、神木が追い掛けてくる気配はなかった。 `