「正直、自分でもどうしたいのかわかんない…」 神木の事をわかって欲しいって思ってる半面、 秘密にしときたいと思ってる自分も居て。 口をつぐんだあたしの頭を撫でながら、ゆっくりした口調で朋歌は言った。 「とりあえず…、今から祐子にはメールで謝ったら?」 「……うん。そうする」 ケータイを取り出して、授業中の祐子宛てに“さっきはごめんね”とだけ送った。 「あたしってずるいのかな? 神木の誤解は解きたいのに、神木の素顔は誰にも教えたくないって思ってる」 `