…………えっ!?嘘っ!! そこに立っているのは、紛れも無くさっきホテルから出てきた人で。 片手に、あたしのミュールをぶら下げている。 「誰だ?お前……」 うんうん、あたしも聞きたい。 でも言うより早く、あたしは一瞬の隙を付いて地面に着地すると、そのまま声を掛けてきた男の人の方へと駆け寄った。 「……お、お兄ちゃんっ!」 `