怜二は俯いているあたしの頭をよしよしと撫でてくれた。 同時に、鼻をくすぐる石鹸のいい匂いが漂ってきて、あたしがうっとりと目を閉じていると、さらに甘い囁きが降ってきた。 「部屋、戻ろう?」 「……う、うん」 繋いだ手からは確かにあの日の怜二と同じ温もりが感じられて。 ああ、やっぱり怜二が好きかも…… そんな思いが一気に胸に込み上げてくる。 `