あたしは今、猛烈に後悔し始めている。
それは、あたしの左手を引いて、意気揚々と歩く男の前方に、
明らかに妖しい光を放つネオン群が見えてきて、そこに向かって男がずんずん歩みを進めてるから。
どう考えても、あたしはこの男にこれからあの建物のどれかに引きずり込まれて、
あんな事やこんな事を……
ゾクッ−−
自分で想像しときながら、額に冷や汗が浮かぶ。
残暑激しい8月なのに、こんな場所で冷や汗をかいてるのは、多分、あたしだけっぽい。
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