ギブス

★,:*:・°☆。,:*:・★。,:*:・°☆。,:*:・°★,:*:・°☆。,:*:・
★。,:*:・°☆。,:*:・°


ダイニング・ルームで、2つ分のアイスティーの用意をしていた諒…


「……っ」


その、冷ややかな瞳に…思い浮かんだ光景…


つい数日前…

学校で…

自分の受け持ちクラスではない生徒に、校内の廊下で、呼ばれた…


名前を呼ばれ、振り返った視線の先に…、自分と同じ位の背丈のある…男子生徒…


「……っ」


さっぱり…、見覚えのなぃ生徒だった…


その、男子生徒は、諒に頭を下げると…


「あの…、櫻井先生…ですよねっ
社会科担当の…」


「…っあ、あぁ…君は…っ」


「突然で…すぃません…
3年の…神城 裕隆と言います…
1年の…っ」

「あぁ、神城 柚葉の…っ」


自分が名乗る前に…、柚葉の名を口にした諒に、裕隆は動揺を隠しきれなかった…

…が、何とか…冷静さを取り戻しながら…


「…あ、はぃ…。兄です…」


その、裕隆の突然の来訪に…

諒は、予感した…


「……っ」
〔…柚葉から…、手を引け…か…


まぁ…、言われても…

引くつもりはなぃけどな…っ〕


…と、一瞬…、冷ややかな笑みを浮かべた…