ギブス

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柚葉は、そのまま…

長い廊下を…泣きながら走っていた…



校舎の角を曲がった所で…誰かとぶつかり、勢い余って…そのまま床に倒れそぅになった…


…が…


寸でのトコで…腕を掴まれ、その身体を引き寄せられていた…


微かに…、男性用の軽めの香水の匂いと…タバコの香りがした…


「…と、危ない…っ」


廊下の床に倒れる…と、思っていた柚葉は、咄嗟に瞼を閉じていた…

…が、その聞き覚えのある声に…

そっ…と、閉じていた瞼を、ゆっくりと開けた…


『……///っ』


その、すぐ目の前にある…

端正な顔立ちの顎のライン…

瞬時に、耳元まで紅潮してしまっているのが分かった…


『…櫻井先生…っ』


先程まで…、拭っても止まらなかった涙が…一瞬で止まっていた…


諒は、柚葉の身体を引き寄せた手の力を緩めた…

柚葉も、周りの目を気にしながら…諒から数歩後ろに下がった…

諒は、柚葉の赤い瞳に気がつくと…急に、吹き出しながら…


「神城は…、いつも…泣き出しそぅなカオしてるよな…っ」


『…///っ』


その、微かに見せた…笑顔に…

胸の鼓動が早まった…