ギブス

「…やっぱり…
お前の勘違いじゃね…っ
あんな…いぃ大人が高校に入ったばかりのガキ…、相手になんかしなぃ…って…
ちょっと…、優しくされて…勘違いしたんだろっ」


そぅ…、言った裕隆の言葉に…

いつの間にか…、柚葉の瞳から…次々と涙が溢れだす…


『…っなんで…っ』


しゃっくりを上げながら…、涙を拭い始めた柚葉…

柚葉の涙に、裕隆は言葉を失った…


「…って…、泣く程のコトじゃなぃだろっ
お前みたぃな時には…、年上の大人の男に憧れるモンだし…
告ってみれば…案外うまく…」


『っそんなんじゃないんだってば…っ』


急に、声を荒げ…裕隆を睨み付けながら言った柚葉…


「…柚葉…っ」


『あの人…、櫻井先生…
あの人だったの…っ』


そぅ…言い…

踵を返し…、廊下を走りかけて行った柚葉…


「…柚葉…っ」
〔…“あの人”…っ

あの人って…まさか…っ


でも…、柚葉は、相手のコトを覚えていなかったはずだ…っ〕



そこに…


「神城っ」


裕隆は、同じクラスの男子生徒に呼ばれ、その声がした方を振り返った…