『…おはよぅっ』


…と、柚葉は、洗面所で顔を洗っている裕隆に…、戸惑いながら声を掛けた…

顔を洗い終わった裕隆は、顔を上げた時、鏡の中に映っている柚葉の顔に…


「…あぁ…、」


…と、素っ気ない…返事を返した裕隆に、柚葉はフェイスタオルを手渡しながら…


『あのね…、お兄ちゃん…っ
昨日、ごめんね…。あたし…』

「昨日、言い忘れてたけど…っ」


柚葉の言葉を遮り、口を開いた裕隆…


「お前の友達の相葉さんが…、心配して電話を寄越して来た…
ちゃんと…、謝っておけよ…
お前、気分が悪くて休んでいたんなら…友達ぐらぃには言っておけよ…」


…と、顔を拭きながら言った裕隆…

裕隆は、自分の顔を拭き終わったフェイスタオルを…柚葉に渡し…


『っえ…?…あ…、うん…』


「ソレと…、あんま…義母さんに心配掛けさせるなよ…っ」


…と、裕隆は、すれ違い様に…柚葉の頭を軽く叩きながら…洗面所を出て行った…