柚葉の、両手足の戒めを解かないまま…

諒は、車を…自宅マンションへと向かっていた…


その、車を20分近く…走った後で…たどり着いた諒の自宅マンション…


「…さ、おぃで…」


…と、手を差し伸べた諒…

車を降りる時に両手足の戒めを解かれ…、諒の後をついて来ていた柚葉…


中々、諒の手を取るコトなど出来ない…


…が、逆らえば…ナニをされるか分からない…


「…おいで…っ、柚葉…っ」


そぅ…、先程のコトが嘘…であるかのよぅに…、暖かく優し気な声で…柚葉の名を呼んだ諒…


『……っ』


その、名を呼ばれただけで…、柚葉の鼓動が急に早まり…、頬が赤らんだ…


柚葉の…手を引き寄せ、掴んだ諒…、先程までの恐怖心など…微塵も失くなってしまぃそぅな感覚がした…