ギブス

その、後ろ姿を…追い掛けて行った柚葉…

待ちくたびれた奏が、母親の響子に電話を掛けよぅとした時だった…


「っえ… 柚葉ちゃん…っ」


その、奏の声にも気づかず…、柚葉は足早にその先程、通り過ぎて行った男性を追い掛ける…



『……っ』
【…待って…っ】


人混み…を、掻き分けながら…その男性を足早に、追い掛ける…

…が、人混みに押しのけられ…なかなか追いつかない…


『…っ先生…っ』

「柚葉ちゃんっ」


柚葉が、声を張り上げよぅ…とした瞬間…に、後ろから追い掛けて来た奏に腕を掴まれた…

その、掴まれた腕の方を…振り返った柚葉…


『…奏さん…』


「いきなり、走り出したから驚いた…
突然、どぅしたの…っ
こんな人がいたら…見失っちゃうって…」


『いま…、先生がっ…』


そぅ、小さく…呟くよぅに言った柚葉の言葉…