ギブス

その時、何処からか…携帯の着信音が鳴り響いた…


「っと、ごめん…」


奏は、慌てて…制服の内ポケットに入れて置いた携帯を取り出し、通話ボタンを押した…


「はぃ、って、…っえ…
…母さん…って、いつ、帰って来たのっ」


…と、急に…声を荒げながら、携帯の奥の人物に問いただしている奏…

すぐ隣にいた柚葉は、その奏の言葉に…、奏に視線を向ける…


『……っ』
【…‐母さん‐…っ

奏さんのお母さんって…、先生の…っ】


奏は、携帯の奥の…自分の母親と話をしながら…自分を見つめる柚葉の視線に気づきながら…、柚葉の方をチラッと、見…再び、視線を反らした…


「うん、分かった…
今日、学校だから…終わったら、迎えに行くから…」


そぅ、言い…切った携帯…

奏は、重苦しいため息をつき、その瞳を柚葉に向ける…