ギブス

…が、奏は…

柚葉に、にっこり…と、笑いかけながら…


「良かった
完全に…、ダメかと思ってたから…
じゃ、前向きに…考えてくれるんだ…」


『……っ』


その…、奏の笑顔に…胸が痛んだ…

キリキリ…と、えぐられていくよぅな…そんな感覚がした…



誰かを…、思い出させる笑顔に…

諒に似ているからか、顔立ちは似ていても…性質はまるで違うから…、余計…諒を思い出させる…



柚葉は、奏から視線を反らし…、校門から続く桜並木の道に視線を向けた…


1年前の春…、柚葉は初恋の相手であった…諒に再会した…


その、妖しい瞳に…捕らえられるかのよぅに…恋に落ち、

初めてのキス…と、初めての夜を過ごした…



諒が、ヴァンパイアだと知っても…柚葉の想いは、変わらなかった…