『……っ』


心臓の…、鼓動の音が…

まるで…、耳元で聞こえているか…のよぅな錯覚…


『……っ』
【…ヤ…だ…っ

何か…、イヤ…っ】


額から…、冷や汗が吹き出し、伝い落ちた…


真夏の日差しが…、アスファルトに照りつけ…反射する…


…が、柚葉の体温も…、急速に…冷え冷えしていくよぅな感覚さぇした…



その、脳裏に…浮かんだ少年…

口の端に着いた血痕を拭い去り…


‐…忘れるんだ…
もし…、誰かに…話したりしたら…
お前の血を…貰いに行くからな…
何処に逃げよぅと…、何処で生きよぅと…
必ず…、見つけだしてやるからな…‐


『……っ』
【…っあ…っ】



その…、少しずつ…表情を失い、色素を欠いていく柚葉…