『…っあ…、あたしは…ナニも…っ』


‐…知らない…‐…と、言いかけた瞬間…


「いゃ、今回の事件じゃなく…
神城 柚葉さん、君…6年前…、似たよぅな事件があった時の第一発見者…なんですよねっ
もし…、犯人のコトで…何か、覚えてたら…っ」


『……っ』


その、祐也の言葉に…

柚葉の心臓の鼓動が…衝撃の余り…、止まるかと思った…


「当時…、幼かったあなたの精神的ショックが大きい…と、詳しい話も聞けず、未解決事件のままだった…と、聴いています…」


『……っ』


その…、祐也の言葉も…

何処か…、遠くで聴いているかのよぅな…感覚がした…


「もしかしたら…、6年前の未解決事件の犯人と同一人物の犯行の可能性もあるので…」


その脳裏に…、

夕暮れ時の、神社で…紅色の夕陽と…

あの時に、出逢った少年の姿が…、思い浮かんだ…