「…柚葉…っ」


色素を失った柚葉の顔を覗き込むよぅにした紗理奈…

その、心配そぅな表情も…、いまの柚葉の瞳には映らない…


『…っな…んで…っ』


…と、やっと…ソレだけ、口をついて出た言葉だった…


「神城〜…っ 実の兄貴と…ドコまでやってんだよ…っ」


そぅ…、心ない言葉…

耳障りな…中傷にも似た言葉が…、囁かれる…


「ちょっと…、止めなさいよ…っ」


…と、神城 柚葉の肩を抱き寄せながら言った紗理奈の言葉…


『…ちがぅ…っ
そんなんじゃなくて…っ』


泣き出しそぅになりながら…、反論しよぅ…とした時…


「あ〜ぁ、バレちゃった…っ」


…と、その声が聞こえ…

柚葉と紗理奈…、他のクラスメイト達も壇上の黒板の前にいる人物に視線を向けた…


その、人物は、黒板に貼り出されてあった写真を取りながら…


「…っつーか コレ、携帯で撮った画像だろっ
こんなんで…よく人物が特定出来たなっ」


…と、すぐ側にいた男子生徒に、黒板から取った何枚かの写真を渡した…