ギブス

「……っ」


言いかけた言葉を…、飲み込んだ…

その次の瞬間…、緩やかな笑顔にすり替える…


「…約束…したはずだろ…っ
柚葉の…、側にいる…って…」


そぅ…、笑いかけた…


その、言葉に…安心したかのよぅに…諒に笑いかけた柚葉…


『…良かった…』


「……っ」


『…良かった…
先生が…、生きてくれる…と、云ってくれたみたぃで…
…良かった…
…嬉しぃ…』


そぅ…、諒に咲き誇りそぅな…笑顔を見せた柚葉…


…が、溢れ出した涙が、中々止まらない…


『…アレ…っ 何でかな…っ
涙…、止まらなくなっちゃ…っ』
【こんな…

いつも…、泣いてばかりいると…

嫌われちゃぅ…っ

呆れられちゃぅ…】



その、柚葉の身体を…、そっ…と抱き締めた温もり…

その、温もりに…柚葉は、顔を上げた…


すぐ、近く…息がかかる程の距離にいる…諒の顔…


一気に…、胸の鼓動が速さを増した…