柚葉は、何とか…首を左右に振りながら…


『…っい、言ったじゃん…っ
昨日は、紗理奈と…っ』


動揺しながら…、そぅ言った柚葉の言葉に…

裕隆は、吹き出しながら…、口元だけ笑みを浮かべた…


「…嘘ばっかり…」


冷や汗が浮かんだ…

いつもの兄とは違う…


『……っ』
【…怖い…っ

いつもの…、お兄ちゃんじゃなぃ…っ】



少しずつ…、柚葉に近づいて来る…裕隆…

裕隆が近づく度に…、柚葉も後ずさり…教室の窓ガラスに背中をぶつけた…


「柚葉…、アイツは…止めろょ…っ」


その、言葉と共に…、柚葉の腕は引き寄せられ…裕隆に抱き寄せられた…


『……っ』


「もぅ…、あの男を…好きでいるのは止めろっ
俺が…ずっと、側にいるから…っ」


その、抱き寄せられた身体は…難なく…すぐ近くにあった机の上に押し倒された…