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『……っ』


荷物を取りに…、昼間…諒から勉強を教わっていた部屋から出、マンションの部屋の玄関から出て来た柚葉…

泣きながら…部屋を出て来た柚葉は、誰かとぶつかった…

暗がりで…、そのぶつかった相手の姿形が分からなかった…


『…っあ…、ごめんなさぃ…っ』


だが…、諒だったら…

いつも香るはずの微かな香水の香りと…、ソレに混じって染み付いたタバコの香りが…

その、人物からはしなかった…


「……っ」


柚葉は、そのぶつかった人物の横を通り過ぎ、そのまま…マンションのエレベーターへと向かう…


「……っ」


先程、柚葉とぶつかった人物は、エレベーターへ向かった柚葉の方を振り返る…


「…“血の刻印”…っ」


そぅ、呟くかのよぅに言った…


その、瞳を…諒がいる部屋へと向ける…