トリプレ

「うん。ちょっと待って。…あっもしもし~うん、今もう寝るとこなんだよね。ん?違うよ。モモ達とカラオケだって。モモと~スズカと~あと姉。…はぁ?ウケるね、それ。ウケる~!…マジで?うん、うん…ふ~ん。わかった。うん、じゃあまた明日ね。うん、うん、おやすみ~。」
 パタンと携帯を閉じ、枕元に置いてから琉璃は布団に入った。
「おやすみ。」
「…ちっ」
琉璃の挨拶に答えたのは私の小さな小さな舌打ちだけだった。きっと2人には聞こえてないだろう。