外は雪。今年も綺麗なホワイトクリスマス。
「なぁんで、クリスマスに自分の姉と人生ゲームやんなきゃなんないの?」
 琉璃は極貧だからって文句ばっかり。
「お前が言い出したんじゃん。暇だから人生ゲームやろうって。」
 瑞穂は余裕で億万長者だ。
「あ~あ。クリスマスなんてなけりゃいいのに。」
「去年ははしゃいでたくせに。」
「もうやめ、やめ。つまんない。」
 琉璃は勝手に離脱。
「なんだよ、も~う。」
 瑞穂は片付け始めた。私も残念だけど片付ける。
「冬休みって好きな人に会えなくて辛いね。」
「琉璃、好きな人いるの?」
 好きな人を見つけるの得意だなぁ。何人目だろう。
「あのさ~、この際だからハッキリしよ。」
 琉璃はビシッと人差し指を立て、私と瑞穂に向けてきた。
「明日香も瑞穂も紘貴君の事好きでしょう?」
 …えぇっ!何で知ってんの?ってか瑞穂もそうなの?
「な…何?急に。」
「しらばっくれんな、瑞穂。私にはお見通しさ。」
 え~!?どうしよう…瑞穂と同じ人を好きなんて。
「言っとくけど、私は負けないよ。今日から私達は恋のライバル!誰がどうしようと文句言いっこなしだからね。」
 って事は…?
「琉璃も相良君が好きなの?」
「そうだよ。ずーっと好きだもんね。」
 生まれて初めてです。私達が同じ人を好きになったのは…。