「俺だって由衣がいたから死なずに生きてきたんだ。でももう由衣はいない…。由衣のいない世界で…」
紘貴の視線が動いた。机だ。いや、
「生きていたってしょうがない!」
ハサミだ。
「やめろーっ!」
体が勝手に動いていた。紘貴に飛び掛かる。直前に手首が切れるのを見た。そのまま振りかざしたハサミは私の左瞼をかすめた。
血が飛び散る。
一瞬、前が見えなくなった。
だけど体は止まる事なく、紘貴にぶつかった。紘貴は壁に背中を強く打った。
そのまま紘貴の肩を押さえた。
すぐに琉璃が紘貴からハサミを取り上げ、そのまま右手を押さえていた。
左手首からは血が出ている。
「明日香!紘貴の傷を押さえろ!」
明日香は青白い顔をしていた。それでも紘貴の左手首を押さえていた。
「死んじゃイヤだよ!相良君、死んじゃイヤー!」
琉璃がそう叫びながら泣いていた。
私は呼吸を落ち着かせようとしたけれど、上手く出来なかった。どんどん涙が溢れてくる。
私の涙は赤い雫となって、紘貴の頬に落ちていた。
紘貴の視線が動いた。机だ。いや、
「生きていたってしょうがない!」
ハサミだ。
「やめろーっ!」
体が勝手に動いていた。紘貴に飛び掛かる。直前に手首が切れるのを見た。そのまま振りかざしたハサミは私の左瞼をかすめた。
血が飛び散る。
一瞬、前が見えなくなった。
だけど体は止まる事なく、紘貴にぶつかった。紘貴は壁に背中を強く打った。
そのまま紘貴の肩を押さえた。
すぐに琉璃が紘貴からハサミを取り上げ、そのまま右手を押さえていた。
左手首からは血が出ている。
「明日香!紘貴の傷を押さえろ!」
明日香は青白い顔をしていた。それでも紘貴の左手首を押さえていた。
「死んじゃイヤだよ!相良君、死んじゃイヤー!」
琉璃がそう叫びながら泣いていた。
私は呼吸を落ち着かせようとしたけれど、上手く出来なかった。どんどん涙が溢れてくる。
私の涙は赤い雫となって、紘貴の頬に落ちていた。
