そして、今…


僕は高校3年生。


同じ3年生でも、もう大学受験生だ。


9年経っても、僕はまだこの町に飽きてはいないし嫌いにもなっていない。


知世ちゃんは今も変わらず、嫌いみたいだけど。


9年前と変わったのは、知世ちゃんが髪も伸びて女の子らしくなったところとか


僕が眼鏡をかけ始めたところとか…外見くらいかな。



「光輝!宿題見せて!!」


僕の部屋にノックなしで入ってくるなり、知世ちゃんは言った。


これは毎日のことだけど、やっぱりびっくりする。


「知世ちゃん…もうちょっと静かに入ってきてよね。」


「あ、ごめんごめん。つい…。」