「そっか…。

僕、入江光輝[イリエコウキ]9歳の3年生。」


だんだん空がオレンジ色になる頃、僕は自己紹介をした。


「岸川知世[キシカワトモヨ]ともも3年。」


「ともよちゃん、よろしくね♪」


なんだかうれしくて、僕は笑顔で言った。


ともよちゃんは笑ってはくれなかったけど。




そのあとわかったのは、僕たちの家がお隣だってことだった。


僕はこの時から好きになり始めていたのかもしれない。


知世ちゃんのことを…。


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