恐怖 DUSTER

「麻美は千恵に一生懸命勉強を教えていたもんね・・・千恵は合格ギリギリのとこだったから、千恵が合格できたのは間違いなく麻美と恵子のおかげだね」


今度は、里美が千恵を助けるように言う。


「う~ん・・・たしかに里美の言うとおり、それは否定できない・・・」


「そうね、千恵に勉強を教えるのは大変だったわ・・・」


「はい、はい、感謝しておりますから」


「それにしても、麻美はともかく恵子もすごく頭がいいよね。・・・特に国語や歴史なんて麻美より知識が豊富で・・・」



里美の問いかけに、麻美も千恵も考え込んでいく。



「あの人は、私たちとは違って特別な人だからね・・・」


答えの無い麻美の言葉に、新しい言葉を見いだせない千恵と里美も心の中で自身を納得させていく。



「でもさ、とりあえず大学までは裕子と一緒にいられるけど大学を卒業したら離れ離れになってしまうんじゃないの・・・?」



里美は、話題を裕子に戻していく。



麻美は意味深な笑顔を里美と千恵に向ける。



「・・・大丈夫よ。裕子の未来は全部私がみちびくから」



「みちびくって、そんなことできるの?」



「簡単よ。大学を卒業した後は、裕子も皆も私のお爺さんの会社に就職してもらう予定だから」


・・・もう、麻美の中では皆の将来の進路も組み立てられているのだ・・・


千恵と里美は少し麻美に対して畏怖の念を持ってしまった。