恐怖 DUSTER

後ろから聞こえてくる弥生と恵子の笑い声に麻美は振り返った。


「いつまで話しているんだろう・・・」


そんな麻美の仕草を見て裕子が茶化すように言う。


「麻美。もしかしたらヤキモチ焼いているの?」


麻美は、裕子を睨みつけると強い口調で言い返した。


「そんなんじゃない!・・・ただ心配なだけなの・・・」


「心配?・・・何が?」


そう、裕子が聞き返しても麻美は何も答えなかった。


「大丈夫だって♪恵子も弥生も笑いあっているんだから何も心配いらないって」


千恵が麻美の心をなだめるように言った。


「千恵、大丈夫って?・・・恵子と弥生が二人だけだと何か心配になる事があるの?」


裕子は麻美の様子と千恵の言葉に益々疑問を感じていく。


「だから、何も無いって!麻美は弥生の事が心配なだけなのよ。今日、弥生にとって大変な出来事があったからね」


「えっ?・・・なんで千恵が今日、弥生に起きた大変な出来事を知っているの?」

・・・あっ・・・!

千恵は、余計な一言を言ってしまったというような表情をした。


その千恵の表情を裕子は見逃すことなく、さらに問いかけた。


「ねぇ?なんで千恵が知っているの?・・・千恵も里美もあの現場にはいなかったのに・・・?」


裕子の問いかけに答えることができず、千恵は沈黙した。




「私が話したのよ・・・」


その麻美の一言に、千恵は安堵したような表情で裕子に答える。


「そ、そうなの。麻美から弥生の事を聞いたのよ、大変だったそうじゃない!」


そう、千恵が言っても裕子の表情から疑念は消えてはいなかった。


「本当だって!・・・ね、里美も聞いたよね?」


千恵はたまらず、里美に助け舟を求めた。


「うん・・・麻美から全部聞いたよ。弥生が得体の知れない女に摂りつかれそうになったてことをね・・・」