・・・麻美と千恵が男の子・・・?
男の子の姿の麻美と千恵を思い浮かべると、弥生も可笑しくなった。
恵子と視線が合うと、どうにも込み上げてくる笑いを抑えきれず恵子と共に、その場で声を上げて笑いあった。
「ねぇ、千恵や麻美はどんな男の子だったの?」
そう弥生に問いかけられると、恵子は遠い記憶を呼び起こしながら話し始めた。
「・・・千恵はね、私が江戸時代が終わる頃に産んだ子にそっくりなの・・・」
「とても真面目で、思いつめると一つの事しか目に入らなくなってしまう子だったから、いつも心配させられたわ」
恵子の表情は14歳の少女ではなく、子を思う母の表情であった。
「麻美は?麻美はどんな子だったの・・・?」
「・・・麻美・・・あの子は、お菊ちゃんの子の面影があるのよ・・・」
「・・・お菊ちゃんの子・・・?」
お菊と言う言葉に、弥生は恵子が言っていた最初の子供の事を思いだした。
「お菊ちゃんの子って・・・恵子がお菊ちゃんに入れ替わってから最初に産んだ子ね?」
「・・・私の子じゃないの・・・お菊ちゃんの子よ・・・」
・・・たしかに体はお菊ではあるが、心は恵子なのだから最初の子は恵子が産んだ子なのではないのか・・・そう弥生は思ったが口にすることはやめた。
「・・・あの子は、私を憎んでいるのよ・・・」
「憎む?」
「だってそうじゃない、私はお菊ちゃんの体が老いていく事に耐えられず燃やしてしまったのだから・・・」
「えっ?でも、なぜ燃やした事が恵子を憎む事になるの?」
母親が死ぬ事で、子が恵子を憎むということが弥生には理解できなかった。
「それは、お菊ちゃんである私の死が、異常な死だったから・・・」
「異常な死?」
男の子の姿の麻美と千恵を思い浮かべると、弥生も可笑しくなった。
恵子と視線が合うと、どうにも込み上げてくる笑いを抑えきれず恵子と共に、その場で声を上げて笑いあった。
「ねぇ、千恵や麻美はどんな男の子だったの?」
そう弥生に問いかけられると、恵子は遠い記憶を呼び起こしながら話し始めた。
「・・・千恵はね、私が江戸時代が終わる頃に産んだ子にそっくりなの・・・」
「とても真面目で、思いつめると一つの事しか目に入らなくなってしまう子だったから、いつも心配させられたわ」
恵子の表情は14歳の少女ではなく、子を思う母の表情であった。
「麻美は?麻美はどんな子だったの・・・?」
「・・・麻美・・・あの子は、お菊ちゃんの子の面影があるのよ・・・」
「・・・お菊ちゃんの子・・・?」
お菊と言う言葉に、弥生は恵子が言っていた最初の子供の事を思いだした。
「お菊ちゃんの子って・・・恵子がお菊ちゃんに入れ替わってから最初に産んだ子ね?」
「・・・私の子じゃないの・・・お菊ちゃんの子よ・・・」
・・・たしかに体はお菊ではあるが、心は恵子なのだから最初の子は恵子が産んだ子なのではないのか・・・そう弥生は思ったが口にすることはやめた。
「・・・あの子は、私を憎んでいるのよ・・・」
「憎む?」
「だってそうじゃない、私はお菊ちゃんの体が老いていく事に耐えられず燃やしてしまったのだから・・・」
「えっ?でも、なぜ燃やした事が恵子を憎む事になるの?」
母親が死ぬ事で、子が恵子を憎むということが弥生には理解できなかった。
「それは、お菊ちゃんである私の死が、異常な死だったから・・・」
「異常な死?」


