恐怖 DUSTER

「あっ!弥生のせいと言っても、弥生が悪いわけじゃないからね」


「元をたどれば悪いのは全部、私なんだから・・・」


「・・・恵子のせい・・・?」


意味深な恵子の言葉に、弥生は惹かれていくのであった。


「私が麻美に入れ替わりの事を教えたのは聞いている?」


「うん・・・驚いたわ・・・」


「麻美は他に、何を弥生に話したの?」


「・・・入れ替わりの事と・・・あと・・・」


「あと、なに?」


弥生は言っていいものかと少し悩んだが、恵子が麻美に対する感情が悪意のもので無い事を知った今、話しても問題は無いと判断した。


「・・・あのね・・・恵子は私達とは違うと・・・」


そう話した後で、弥生は後悔した。恵子が今まで以上に悲しく寂しい表情をしてしまったのである。


「あっ!でも、違うと言うのは恵子があの事故とは関わりが無かったという事であって・・・」


恵子の予想以上の落ち込み方を見て、弥生は慌てて弁明する。


「大丈夫よ。麻美の言うとおり、私は皆と違うのは本当の事だしね・・・」


「それは・・・恵子は、あの事故で被害を受け無かったてこと?・・・でも、そうなると恵子はどうやって入れ替われたの?」


弥生の言葉を笑顔で返しながら恵子は言った。


「私はね、7年前のあの事故の時には入れ替わっていないのよ・・・」


「えっ!どういうこと?」


予測のつかない恵子の言葉に弥生の思考は、またしても複雑な迷路へとさまよって行く。


「入れ替わっていないって、恵子は7歳からの新しい心だというの?」


「えっ?・・・でも?・・・そうだとしたら、入れ替わりの事はどうして知っていたの・・・?」

戸惑う弥生に、恵子は静かに答えていく。


「・・・私はね、恵子として生きている時は入れ替わらなかっただけなのよ・・・」


「・・・恵子として、生きている時?・・・なにそれ・・・?」