もう駄目だと覚悟して目を閉じた。

バキッ……

カラン……

前から鈍い音がして金属が落ちる音がした。

自分は生きているのだと目を開いた。

目の前には肩に大きな鷹のような鳥をのせた細身の男が立っていた。

清花に襲いかかろうとした男は鼻から血を流しながら気を失っていた、顔に少し泥がついているので蹴り飛ばされたのだろう。

自分のピンチを救ってくれたのだから英雄(ヒーロー)と言えるだろう、だが清花には一つ疑問があった。

(この人どこから現れたんだろう……)

そう、周りに隠れられる場所は無い、清花はゆっくりと上を見て身震いした。

校舎の窓は全て閉まったままだ。

(この人屋上から飛び降りたの!!)

普通なら骨折所ではすまない場所から私を助けに来てくれたのだとビックリした。

しかも見たところ無傷だ……

清花はここまでしてくれたことに深く感謝して……そして唖然とした。

そしてウォーダンがやっと口を開いた………