恋・したい

「ゆずち遅い!」

黒帯をぴしっと締めた柚葉ちゃんが玄関でお出迎え。

【忘れてたよ、ごめんね】
「全くもう!早く着替えてよ。先生は此方に」

柚季に喝を入れ私を道場へと案内してくれる後ろ姿がかっこいい。
威勢の良い声が響く道場に気後れして入る。

「すみませんけど基本正座なので端っこの方で見てもらってかまいませんか?」
『あっ、はい』

柚葉ちゃんは師範に説明してくると言い練習している輪に戻ってゆく。私は邪魔にならない様な場所を探しそこへ座る。
床がひんやりしてるけど我慢我慢。柚葉ちゃんが此方を見てアイコンタクトをした。深く頷く。柚季まだかな…
それにしてもみんな型揃ってる。ひとつひとつがぴしっと決まっててかっこいい。あっ!柚季だ。髪をふたつに結わえてて女の子みたい。師範に謝って型に入る。
うわ
ちょっと…
惚れてるからか他の誰よりもかっこよく見えるんですけど。
真剣な表情と流れるような空手の型にドキドキして体温上昇…